姓名鑑定(名前の運勢)

姓名鑑定(名前の運勢)

東風(こち)の吹いてる海原(うなばら)を西へ行く船は、風を満帆(まんぱん)に受けてゐるから、速力は最も早い。


南や北を指(さ)して行く船や、特に向(むか)ひ風に抗(こう)して走ってゐる東への船は、著(いちじる)しく速力を減殺(げんさつ)されて、遅々(ちち)として進まない。


このやうに、自然に逆らへば、困難を受けねばならないのである。
又、譬(たと)へば、太陽光線は七色の混合體(こんごふたい)である。


それは虹を見てもわかることだし、分光器(ぶんくわうき)にかけると一層明瞭(いっそうめいれう)である。


しかし、七色太陽光線も赤色ガラスには赤一色光線しか通過(つうくわ)しない。
靑色ガラスには靑一色光線しか通過(つうくわ)しない。


若(も)しも、太陽光線の七色全部欲(ほっ)するなら七つ七色のガラスが必要である。


天太陽の惠(めぐ)みは宏大(こうだい)であるが、そのままの惠をまともに、さうして充分に享(う)けられるか否かは、人各々(おのおの)の持てる運命に因(よ)る。


運命の軌道が正しいかどうか、運命の器が大きいかどうか。
それらに起因(きいん)する。


然(しか)らば、運命を司(つかさ)る原體(げんたい)は何であるか、姓名である。


古聖交々曰く(こせいこもごもいわく)、




『名は體(たい)を顕(あらわ)す


名は自性を詮(せん)ず


名は物を召(しめ)す徳あり


名 正しければ行ひ正し』




太陽に率いられるこの大自然界は、五つの基礎法則より成り立っている。


人の姓名がこの五大法則に合致(がっち)していればよし、然(しか)らざる時は、東風(こち)を衝(つ)いて東に向(むか)ふ船ともなり、一色光線しか通さない。


単色(たんしょく)ガラスの如(ごと)くに、 僅(わず)かの幸福しか身に受けられない薄運(はくうん)の人ともなる。
                (正名法讀本 小林晟高著より)